ヘリコバクターピロリ菌って?
 1979年、オーストラリアのロイヤル・パース病院の病理専門医ウォーレンが、胃炎をおこしている胃粘膜にらせん菌が存在していることを発見しました。
 日本人は罹患率が高く、50歳以上の約8割の人がピロリ菌に罹患していると考えられています。


ヘリコバクター感染による疾患
①急性または慢性胃炎
②胃潰瘍または十二指腸潰瘍
③ 胃がん・胃リンパ腫
④ 特発性血小板減少性紫斑病など


ピロリ菌の検査
         感度   特異度   料金   
 1割 3割 

内視鏡  
ウレ
アーゼ
試験
 
 ヘリコバクター・ピロリ菌のもつウレアーゼ活性を測定し、菌の有無を診断します。

 
86-97%  86-98%   約1700円
内視鏡・手技料を含む 
 約5000円
内視鏡・手技料を含む 
組織
鏡検法
 内視鏡で胃粘膜を採取し、染色し、顕微鏡で菌の有無を診断します。
 93-99% 95-98%   約2500円
内視鏡・手技料を含む
 約7500円
内視鏡・手技料を含む
培養法  内視鏡で胃粘膜を採取し、それを培養し、菌の有無を診断します。除菌が成功か否かを判断するときに使われています。
 77-94% 100%  約1800円
内視鏡・手技料を含む 
約5200円
内視鏡・手技料を含む 
内視鏡不要   尿素
呼気
試験
 検査試薬を飲み、吐き出した息の中の炭酸ガスを測定し、ウレアーゼ活性を測定し菌の有無を診断します。
90-100% 80-99%  約550円 約1600円 
抗体
測定
 血清および尿中のヘリコバクター・ピロリ菌の抗体を測定します。
 
88-96% 89-100%  約250円  約700円
※上記には、診察料などは含まれていません。

当院では内視鏡にて潰瘍や腫瘍があった患者さんに対して
①ウレアーゼ試験、②培養試験を行い感染を確認しています。
また、すでに潰瘍をお持ちの患者さんで希望される方では、尿素呼気テスト・抗体測定での感染の確認も可能です。

除菌療法の健康保険適応
① 内視鏡検査又は造影検査において胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の確定診断がなされた患者
② 胃MALTリンパ腫の患者
③ 特発性血小板減少性紫斑病の患者
④ 早期胃癌に対する内視鏡的治療後の患者
※上記以外の患者さんで除菌を希望される方は自費診療になります。

除菌療法
一次除菌
 薬剤  用法  投与期間
 ①パリエット(10)1錠   朝夕食後 2回  7日間
 または タケプロン(30)1錠 朝夕食後 2回  7日間
 またはオメプラール、オメプラゾール 朝夕食後 2回  7日間
② パセトシン(250)3錠  朝夕食後 2回  7日間
③ クラリス(200)1~2錠  朝夕食後 2回  7日間


 有効性 胃潰瘍 89.2%・十二指腸潰瘍 83.7% 
 再発率 1~2% 
 副作用 ①軟便 13.7% ②下痢 91%
※除菌後に逆流性食道炎をきたす場合もある(約10%)) 

二次除菌
一次除菌で除菌できなかった患者さんのみ
    用法   投与期間  
  ①パリエット(10)1錠   朝夕食後 2回   7日間  
 または タケプロン(30)1錠 朝夕食後 2回   7日間  
 またはオメプラール、オメプラゾール 朝夕食後 2回   7日間  
 ② パセトシン(250)3錠  朝夕食後 2回   7日間  
 ③フラジール(250)1錠   朝夕食後 2回   7日間  
※上記タケプロンを含んだ一包化されたランピオンバックもあります。

効果判定
当院では除菌後2か月で内視鏡を使わない尿素呼気試験で除菌の効果判定を行っています。


※除菌成功後も定期的な内視鏡検査を勧めています。
日本人の胃癌の発生率を考えても除菌したから完全に安心とはかぎりません。稀であっても胃癌発生の報告もあります。年1回の内視鏡検査を受けましょう。

http://www.naika-inoue.com

いのうえ内科
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